公園の紅梅が匂い、道端に小さな花が咲く。春の気配が少しでも感じられると、春がいっそう待ち遠しくなります。
この絵本に描かれているように、山の木々や草も春を待ち焦がれているのでしょう。でも、春はこっそりとやってきます。
カエデのこずえで膨らんだ木の芽が「もう いいかあい?」と聞きました。山は最初、「まあだだよお」とつれない返事。雪が解けて「ちょろちょろ さらさら」と谷に向かって流れていくころ、「もう いいよお」と応えます。それから春は一気呵成にやってきます。
雪景色のとき、山は静かに眠っていたようです。春の訪れとともに目を覚まし、だんだん元気になります。山は新緑の葉とサクラの花で色づきます。お花見にやって来た人たちもいます。さあ、「はるですよ」!(店主)
もういいかあい? はるですよ(ちいさなかがくのとも2018年3月号)
富安陽子 ぶん
松成真理子 え
福音館書店
2018年3月1日発行
本体389円+税
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