ブログの説明

絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2018年4月29日日曜日

【本の紹介】いのちのひろがり




 私たちは、生きています。命がある「生きもの」です。でも、生きものって何でしょう。この絵本を読んで一緒に考えてみましょう。
 文章を書いた中村桂子さんは著名な生命誌研究者です。作者のことばによると、生きものの特徴の一つは「生まれること」。人は誰も、おとうさんとおかあさんがいたらから生まれました。でも、おとうさんもおかあさんも、それぞれのおとうさんとおかあさんがいたから生まれました。生きものは祖先とつながり、今現在の命は昔とつながっています。
 祖先をたどっていくと、最後にはあらゆる生きものの祖先に行き着きます。つまり、今の地球上の生きものはすべてつながっているのです。そのつながりの中心にいる自分を想像してみてください。自分から広がるつながりが見えてきます。それが「いのちのひろがり」です。生命の多様性といってもよいのかもしれません。
 松岡達英さんが時空を超えた世界を迫力のある絵で描きました。多様な生きものが、一つひとつのストーリーを語りかけてくるようです。
 中村さんはもう一つの生きものの特徴は「大きくなること」といっています。そのためには、食べたり、空気を吸ったり、「外のもの」とつながる必要があります。外は「環境」ということばで表すことができます。私たち生きもののは、生命の多様性と自分たちを支える環境があるからこそ存在しているといえるでしょう。(店主)

いのちのひろがり
中村桂子 文
松岡達英 絵

福音館書店
本体1300円+税
2017年3月5日発行

2018年4月28日土曜日

「ママともぷらす」5・6月号(No.82)で紹介されました!




 「ママともぷらす 東京ベイ・千葉」5・6月号(No.82)でくわのみ書房が紹介されました。ママたちのおすすめスポットの一つとして取り上げていただきました。
 ママともぷらすは地域密着型の子育て応援マガジンです。フリーマガジンとして、千葉県では千葉市、習志野市など、東京都では江戸川区、江東区で配布されています。
 くわのみ書房の記事はご紹介いただいたママさんのうれしいコメント付きです。店の外観と店内のようすがわかる写真も掲載していただきました。くわのみ書房のほか、習志野の子育てをもっと楽しくするスポットがたくさん紹介されています。
 ママともぷらすは地域の役立つ情報が満載です。配布・設置場所などについては同誌のウェブサイト(https://www.tokyochiba-mama.com)をご覧ください。(店主)

「ママともぷらす 東京ベイ・千葉」5・6月号(No.82)
明光企画
2018年4月25日発行



2018年4月27日金曜日

【本の紹介】石井桃子 子どもたちに本を読む喜びを




 絵本や児童文学の世界に大きな足跡を残した石井桃子の伝記です。自分の信念にしっかりと向き合い、自己実現の努力を怠らなかったエネルギッシュな生き方に、多くの子どもたちがよい刺激を受けると思います。子ども向けに書かれていますが、その生涯は日本における子どもの本の歴史そのものと重なり、絵本などに関心を持つ大人たちも興味深く読むことができるでしょう。
 石井桃子は数多くの絵本・児童書を翻訳して日本に紹介しました。「ピーターラビットのおはなし」や「クマのプーさん」「ちいさいおうち」など、誰もが知っている作品がめじろおしです。翻訳だけにとどまらず、作家として「ノンちゃん雲に乗る」など自らの作品を残し、また編集者としてもたくさんの本が世に出ることを後押ししました。その仕事の幅広さに驚嘆するほかはありません。
 「クマのプーさん」をめぐるエピソードが紹介されています。石井桃子は、当時首相を務めた犬養毅の家で書庫整理の仕事を任されました。その後、犬養首相暗殺という悲劇が起こりますが、犬養家とは家族ぐるみの付き合いが続き、クリスマス・イブに招かれた際に、子どもたちへのプレゼント用にイギリスから届いた1冊の英語の本に出会います。その本は「クマのプーさん」の続編の「プー横丁にたった家」でした。英語が得意な桃子がその場で日本語に直して子どもたちに読んであげると、とても喜ばれました。これをきっかけに、桃子はプーさんの本の翻訳を始め、出版までこぎつけました。
 石井桃子はその長い人生で、牧場を経営したり海外留学をしたり、さまざまなことを経験しました。桃子が始めた家庭文庫の輪は全国に広がりました。また、日本で初めての子どもの本の専門図書館となる東京こども図書館の設立にも尽力しました。心の中心にいつも子どもの本があり、子どもたちが自由に本を楽しめることに生涯をかけて取り組みました。桃子は2008年、101歳でその生涯を終えました。私たちはいつまでも、桃子を忘れることはないと思います。(店主)

石井桃子 子どもたちに本を読む喜びを
竹内美紀 文

あかね書房
本体1500円+税
2018年4月5日発行

2018年4月26日木曜日

【本の紹介】春姫という名前の赤ちゃん




 日本・中国・韓国の3カ国で、それぞれの言語で刊行が予定されている「日・中・韓 平和絵本」シリーズの10冊目の絵本です。岡山県の小さな町に引っ越してきた女の子と朝鮮人のおばあさんとの交流を描きます。
 女の子の名前は由美ちゃんです。由美ちゃんの通学路からは、朝日に輝く瀬戸内海がきれいに見えます。道の途中に「そまつなもの」といってよい家があり、人が住んでいるらしく白い洗濯物が干してありました。おしめのようです。由美ちゃんは「赤ちゃんが、いるのかな?」と思いました。
 由美ちゃんは学校からの帰り道、歌いながら洗濯物を取り込むおばあさんを見かけます。おばあさんの声はよく響き、歌は心に残ります。由美ちゃんとおばあさんは仲良しになりました。由美ちゃんはおばあさんに「赤ちゃんがいるの?」と尋ね、「見せて!」とお願いしますが、おばあさんは「今度」といって会わせてくれません。
 その3日後、おばあさんの家の方から救急車が降りてきます。おばあさんは翌日、由美ちゃんに赤ちゃんが入院したことを告げます。赤ちゃんの名前は春姫。もうすぐ43歳になるといいます。おばあさんは第2次世界大戦の戦争中、朝鮮から日本に来て、広島で原爆に被曝します。そのときお腹の中にいた春姫は大きくならず、いつまでも赤ちゃんのようにおしめをしていたのです。
 由美ちゃんは友だちと一緒に、おばあさんから聴いた歌を笛で吹いておばあさんたちを慰めようとします。その歌はおばあさんの故郷の歌でした。
 作者のピョン・キジャさんは岡山県生まれの在日朝鮮人二世です。胸を締め付けられるようなお話ですが、由美ちゃんの行為に慰められるのはおばあさんだけではありません。チョン・スンガクさんの絵も作者の深い思いを感じさせ、見事です。(店主)

春姫という名前の赤ちゃん
ピョン・キジャ 文
チョン・スンガク 絵

童心社
本体2500円+税
2017年3月1日発行

2018年4月25日水曜日

2歳になりました!




 くわのみ書房は4月23日で2歳になりました。みなさまのサポートに、あらためて感謝申し上げます。ありがとうございました。
 習志野市唯一の絵本・児童書専門書店として2年前にオープンしました。今年、この日はちょうど定休日。開店2周年を静かに迎えることになりました。
 2歳になったとはいえ、店主は相変わらずお客様に教えていただくことばかりで、なかなか成長のようすがうかがえません。その一方で、子どもたちの成長は早く、日々変わる姿に大きな刺激を受けています。
 絵本は幅広い世代で楽しむことができます。絵本を提供できる場が持てることは店主にとってこの上ない喜びです。これからも絵本を通じて多くの人に希望をお届けしたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。(店主)

2018年4月22日日曜日

「かぞくのじかん」Vol.43の店内在庫あります!




 「かぞくのじかん」Vol.43の第2特集は「黒字家計のつくりかた」です。さて、子育て世代の黒字の家計とはいったいどういうものでしょう。
 まず、収入が支出より多ければ黒字です。でも、今現在の収入のほぼすべてを使ってしまえば、家族の将来は行き詰まってしまいます。例えば、子どもの進学を見据えれば、18歳からの教育費が家計をもっとも膨らませる要因になるからです。
 将来に向けて必要な備えを計画し、実行できていること。この特集では、こうした状態を黒字家計と呼びましょうと提案します。
 不安は先が見えないことから生まれます。先の見通しを持つことが希望や安心につながります。頭と心を整理して、目の前のできることから始めましょう。この特集がそのきっかけになるかもしれません。(店主)

「かぞくのじかん」Vol.43
婦人之友社
本体759円+税
2018年3月5日発行

2018年4月21日土曜日

【本の紹介】マルコとパパ ダウン症のあるむすこと ぼくのスケッチブック




 この本を描いたのはマルコのパパで、マルコはダウン症のある子どもです。パパは思っていたのと違ったように生まれたマルコに戸惑います。「こんなのうけいれられない」
 イラストレーターのパパは、自分の心情を素直にスケッチします。でも、しばらくしてパパは気づきます。「いいんだ! この子はこのままで!」
 ママのアンヌはマルコのことを何の問題もなく受け入れていました。8歳年上の兄のテオも、マルコのことを「いつだって、せかいいちのおとうと」といっています。
 パパがスケッチするマルコはとても楽しそうです。幸せな子どもの姿に、私たちも幸せを感じます。
 最後にパパはこう書いています。『「うけいれる」とは、さしだされたものを、じぶんからよろこんでうけとることだ』(店主)

マルコとパパ ダウン症のあるむすこと ぼくのスケッチブック
グスティ
宇野和美訳

偕成社
本体2800円+税
2018年2月発行

2018年4月20日金曜日

【本の紹介】スプーンちゃん




 この絵本の主人公はスプーンです。名前はスプーンちゃん。美味しいものを食べるときに大活躍します。
 プリンをすうっとすくいます。メロンもさくっとすくいます。半熟卵はコンコンコンと殻を割ります。おしりを使って、ちょっとくすぐったい? いちごとミルクはどうしましょう。ぎゅっぎゅっぎゅっと押しつぶして、いちごミルクの出来上がりです。
 子どもたちの大好きな食べ物が次から次へと登場します。好き嫌いがあっても、スプーンちゃんと一緒なら何でも美味しく食べられそうです。
 最後に出てるのはオムライス。ケチャップで汚れてしまいました。でも、大丈夫。泡のお風呂へジャンプして、スプーンちゃんはすっかり綺麗になりました。(店主)

スプーンちゃん
小西英子 さく

福音館書店
本体800円+税
2018年1月15日発行

2018年4月19日木曜日

「暮しの手帖」93号が入荷しました!




 「暮しの手帖」93号(暮しの手帖社)が入荷しました。チーズケーキの作り方が紹介されています。2種類のチーズを組み合わせて作ります。ちょっと贅沢な「チーズを味わうチーズケーキ」です。
 料理研究家のかのうかおりさんに教えていただきます。かのうさんは、フランスでチーズについて学びました。帰国後、チーズの魅力を伝えたいと勉強会を始めますが、なかなか伝えきれないもどかしさを感じていました。そこで始めたのがチーズケーキ作りです。
 実は、フランスにチーズケーキはないそうです。でも、日本人にはすっかりお馴染み。ケーキにすれば、チーズを身近に感じでもらえると考え、チーズの美味しさがそのまま伝わるレシピを試行錯誤しました。
 紹介されているのは5種類のチーズケーキです。クリームチーズをベースに使い、そこにカマンベール、ブルーチーズ、グリエール、ミモレット、バルミジャーノ・レッジャーノを1種類ずつ加え、それぞれの特徴を楽しみます。失敗知らずのレシピで本格的な味わい。ワインにも合うそうです。もう一つの特徴はグルテンフリーであること。小麦粉の代わりに片栗粉を使うため、軽やかな仕上がりになります。どうぞ食べ比べをお楽しみください。(店主)

2018年4月18日水曜日

【本の紹介】たんぼに あおぞら みーつけた!(ちいさなかがくのとも2018年5月号)




 春になると稲作りの準備が始まります。田んぼの土が掘り返され、やがて水が入ります。水をはった田んぼは、それまでとは違った姿を見せるようになります。この絵本の作者の澤口たまみさんがとても楽しみにしている季節です。
 絵本では田んぼに水が満たされた夜、「ぼく」がカエルの声に誘われて、かあさんと一緒に外に出ます。夜空にお月様が一つ、そして田んぼの中にも一つ。田んぼはまるで鏡のように、お月様を映します。
 青空に雲が一つ浮かんでいれば、やっぱり田んぼにもう一つ。夕方になって雲が広がれば、田んぼも雲で埋まります。田んぼに水が溜まれば、「田んぼが鏡になる季節」が始まります。
 この季節の田んぼには、カエルやアメンボも集まります。生命のエネルギーが満ち溢れた場所になります。くわのみ書房がある千葉県習志野市にも田んぼが残されています。「NORAの会」という市民団体が地域の農家からその田んぼを借りて、子どもたちの田植え体験や昔懐かしい風景を残すための活動に取り組んでいます。田んぼの魅力を再確認したいと思います。(店主)

たんぼに あおぞら みーつけた!(ちいさなかがくのとも2018年5月号)
澤口たまみ ぶん
山口哲司 え

福音館書店
2018年5月1日発行
本体389円+税

2018年4月15日日曜日

【本の紹介】リュックしょってピクニック(こどものとも年中向き2018年5月号)




 動物たちの楽しいピクニックを描いた絵本です。登場するのはクマとキツネとウサギとネズミ。お山のてっぺんをめざし、リュックを背負って元気に登り始めました。
 まだまだゴールは先なのに、早くもフウフウ言いだしたのはクマでした。「おなかが ペコペコで いっぽも あるけないよ」ですって。
 山の途中でしたが、みんなはお弁当を食べることにします。どのお弁当も美味しそう。お腹がいっぱいになると、クマはお昼寝を始めてしまいました。ほかの動物たちは仕方なく遊びながら待つことにします。隠れんぼが始まりました。3匹の動物たちがそれぞれ隠れる場所はどこでしょう。
 絵は版画で描かれているようです。柔らかいタッチがのどかな雰囲気に合っています。クマのキャラクターのとぼけた味わいが楽しい。最後はみんなで遊んで、楽しいピクニックになったようです。(店主)

リュックしょってピクニック(こどものとも年中向き2018年5月号)
こさかまさみ さく
こやまともこ え

福音館書店
2018年5月1日発行
本体389円+税

2018年4月13日金曜日

【本の紹介】海中を飛ぶ鳥 海鳥たちのくらし(たくさんのふしぎ2018年5月号)




 まさに海中を飛ぶ鳥の姿を捉えた写真が表紙を飾ります。不思議な感覚に陥るこの写真は、ケイマフリという海鳥が海にもぐり、「羽ばたき潜水」をしているようすを写しました。
 海を生活の場とする鳥たちを海鳥といいます。この写真絵本を作った寺沢孝毅さんは北海道の天売島に住み、自然写真家として活躍するかたわら、海鳥の保護・調査などに取り組んでいます。
 海鳥は食べ物を海から得ています。海は広く、食べ物もたくさんあるように思えますが、実際に魚などが集まる場所は限られ、ほとんど水の中にいます。悪天候のときもあり、食べ物を手に入れることは容易ではありません。海鳥は過酷な環境の中でどのように生活しているのでしょうか。寺沢さんが愛情たっぷりの写真で紹介します。
 ウミガラスの巣立ちの写真に胸を突かれました。ヒナはまだ飛ぶこともできません。でも繁殖場所の断崖から、翼を羽ばたかせながらすぐ下の海岸や海に落下します。そこにはオスの親鳥が待っていて、沖に出たヒナは数週間の間、食べ物を与えてもらいながら成長を続けるそうです。海の暮らしに適した体つきの海鳥たちは、陸で危険な生活を続けるより、食べ物もある海に早く出た方が生き残りやすいのです。厳しい環境で生き抜く海鳥の迫力ある姿をお楽しみください。(店主)

海中を飛ぶ鳥 海鳥たちのくらし(たくさんのふしぎ2018年5月号)
寺沢孝毅 文・写真

福音館書店
2018年5月1日発行
本体667円+税

2018年4月12日木曜日

【本の紹介】もやし(かがくのとも2018年5月号)



 表紙をめくると、ラーメンが2つ。これから昼食です。野菜たっぷりのラーメンには、もやしもたくさん入っています。シャキシャキっとしたもやしはとても美味しい。でも、「もやし」が野菜の名前ではないことを知っていましたか? この絵本で、もやしについて知識を深めましょう。
 八百屋さんやスーパーマーケットなどで買ったもやしを見ると、とても不思議な形をしています。からのようなものや細い根っこがついています。その理由は、もやしの作り方を知ると分かります。
 よく見かけるもやしは、緑豆という豆から作られます。水分を与えて光を当たらないように育てるともやしになります。もやしとは、このように光が当たらないことろで種や豆から出てくる新しい芽のことを言います。「かいわれ」や「スプラウト」も、もやしの仲間です。土が無くても根や茎が伸びて、種や豆の時よりも栄養が増えているそうです。ますます不思議ですね。
 緑豆以外に、大根やブロッコリー、えんどう豆、大豆などの種や豆も、日の当たらないところで育てるともやしになります。では、もやしを土に植えて、日の当たるところで育てるとどうなるのでしょう。もやし作りと合わせて、実際にやってみると面白そうです。(店主)

もやし(かがくのとも2018年5月号)
野坂勇作 さく

福音館書店
2018年5月1日発行
本体389円+税

イラストレーターの小倉正巳さんの企画展に行ってきました!






 イラストレーターの小倉正巳さんの企画展に行ってきました。船橋市西図書館で開催され、4月11日に終了しました。私が行けたのは10日。何とかぎりぎりで間に合いました(^^;。
 小倉さんは船橋市在住。地元でこんなイベントが開催出来るとは素晴らしい。小倉さんが手がけた児童書の表紙の絵やイラストなどが数多く展示され、幅広く活躍されていることがあらためてよく分かりました。
 明るく爽やかなタッチの作品は観る人にたくさんの元気を与えていると思います。創作の過程の一部を披露する展示もあり、興味深く拝見しました。
 図書館に着いたのは午後7時頃。静かにじっくりと鑑賞することが出来ました。

2018年4月8日日曜日

【本の紹介】たんぽぽのまほう(こどものとも2018年5月号)



 春にぴったりの絵本です。たんぽぽの綿毛が子どもたちを夢の世界へ導きます。
 ある朝、野うさぎのくうはおばあさんの家まで出かけます。おかあさんから焼きたてのクッキーを届けるように頼まれたのです。
 くうは途中で、道端のたんぽぽの綿毛を摘んで遊びました。おばあちゃんの家に着くと、おばあちゃんはくうが手に持っているたんぽぽの綿毛を見て言いました。
「こんなひには たんぽぽのまほうが おきるかもしれないよ」
 くうはおばあちゃんに言われたように綿毛をいっぱい集めて、どきどきしながら「ふーっ」と吹いてみました。すると、不思議! くうの身体は綿毛と一緒にふわりと浮かんだのです。
 暖かな春の日は空を飛んでみたくなります。そんな夢が実現できる絵本です。くうと一緒に、空の冒険に出発しましょう。(店主)

たんぽぽのまほう(こどものとも2018年5月号)
河本祥子 さく
福音館書店

2018年5月1日発行
本体389円+税

2018年4月6日金曜日

「母の友」2018年5月号をお届けします!




 子どもをほめたり、しかったりするとき、どう言ったらよいか悩むことはありませんか。「母の友」2018年5月号で解決のヒントが得られるかもしれません。
 特集のテーマは「ほめる、しかる、なぐさめる…こんなときなんていう?」。子どもへの言葉の関わり方を、言葉のプロフェッショナルたちに聞いています。
 言葉で子どもと関わりを持とうとする際、まず子どもを理解することが大切なようです。特集の中の記事ではありませんが、言語学者で東大教授の広瀬夕紀さんの「母の友エッセイ」で子どもへの理解を深めましょう。タイトルは「華麗なる飛翔」。想像の世界に生きる子どもの姿を微笑ましく描きます。
 今号も盛りだくさんの内容です。どうぞお手に取ってご覧ください。(店主)

2018年4月5日木曜日

フリーペーパーの「矢野家」が入荷しました!




 家族の日々の小さな幸せをつづったフリーペーパーです。登場するのは矢野家の人々。おとうさんのヤノくん、おかあさんのヤノさん、長男のタイちゃん(5才)、長女のアヤちゃん(1才11カ月)の4人です。毎日続く生活の中でいろいろ悩みは尽きないけれど、その一つひとつが幸せのタネになります。
 タイちゃんは今年3月末に5歳の誕生日を迎えました。ヤノさんは、大きくなったタイちゃんにいろいろなことを求め過ぎているのではないかと反省します。今の姿をきちんとみよう。子育てを始めたころの初心にかえることを誓う母でした。
 アヤちゃんは最近、お話することが急に増えてきました。たどたどしい言葉にヤノさんも癒されています。
 ヤノくんが主人公の4コマ漫画もあります。タイトルは「悲しきパパ」。仕事で疲れた父は、週末くらいはゆっくり寝ていたい。一緒に遊んでほしい子どもたちとの戦いが続きます。
 忘れてしまいがちな家族の幸せがA5判4ページにぎっしり詰まっています。発行人の矢野紗代子さんは、毎日の生活を必死こなす中で自分が考えたことや子どもたちの成長の記録を残したいと思ってこのフリーペーパーを作り始めました。
 不定期の発行で、今回は第22号。前号から1年3カ月ぶりの発行です。可愛いイラストを含め、ほぼすべてを矢野さんが手がけています。無料で配布中です。(店主)

「矢野家」
発行:矢野紗代子
2018年4月4日発行

2018年4月4日水曜日

【本の紹介】サファリ




 サファリとは、アフリカ大陸で野生生物を観察して楽しむ旅のことです。この絵本が紹介するサファリの舞台はケニアです。扉のページをめくって、さあサファリの冒険を始めましょう。
 国立公園でサファリを楽しみます。イギリス製のランドローバーという自動車で公園内をめぐります。自動車の中から動物たちを観察すれば、ライオンやヒョウなどの猛獣がいても安全です。
 このサファリでは動物たちの自然のままの姿を見ることができます。猛獣たちの狩りのようすも観察することができます。公園内にはマサイ族という民族の人たちが自由に生活していて、その暮らしぶりを見ることもできます。公園内のロッジで一泊するので、夜のようすを体験することもできます。
 たくさんの動物や鳥、昆虫たちが登場します。絵本を何回見ても多くの動物たちを見落としそうです。最後にこの絵本に出てくる生き物のリストが載っているので、チェックしながら楽しみましょう。(店主)

サファリ
松岡たつひで 作・絵

金の星社
本体1400円+税
2017年8月発行

2018年4月1日日曜日

「習志野の森」開放日イベントに参加します!




 くわのみ書房は「習志野の森」開放日イベントに参加します。ほぼ自然のままの姿が残る森の開放日は年4回。次回は4月7日(土)の予定です。どうぞ春の森に遊びに来てください。
 当日は開放日イベントとして、お抹茶とお菓子を楽しむお茶会や短琴の演奏会、森を探検しながら行うクイズ、蓮で置物を作るネイチャークラフトのほか、葉っぱの射的や木の実転がしなどの遊びが企画されています。
 くわのみ書房は「森の朗読会」と題して、絵本に触れ合うスペースを提供するほか、高校生たちによる絵本の読み聞かせも行います。さわやかな春の森の中で、ゆっくり絵本をお楽しみください。
 習志野市泉町の「習志野の森」は、大学キャンパスなどが並ぶ通り沿いにある広大な緑地です。旧日本陸軍の陸軍習志野学校という施設跡の一部で、戦後は千葉大学腐敗研究所として利用されていた国有地です。その後、公務員住宅の予定地となりましたが、森の消滅を憂えた地元の地域住民らが保存活動を展開し、現在の姿で残っています。この森に住民が入ることができるのは森の保存運動に関わってきた「習志野みどりの会」が主催する開放日と、清掃活動を行う毎月第1土曜日のみととなっています。

「習志野の森」開放日
日時:4月7日(土)午前10時から午後4時(雨天中止)
場所:「習志野の森」(習志野市泉町3-9)
   京成大久保駅から徒歩15分
   市民プラザ大久保から徒歩5分

【本の紹介】チョッキリ 草木を切って子育てをする虫(たくさんのふしぎ2024年5月号)

   この虫のことは、ほとんど知りませんでした。「チョッキリ」とは、体長1cmほどのちいさな甲虫です。長く伸びた口が特徴のゾウムシの仲間だそうで、同様に長い口を持っています。  名前の由来が愉快です。「ドングリに穴をあけて卵を産みこみ、最後にチョキっと枝を切り落とす」から「チョッ...